渋手村(読み)しぶてむら

日本歴史地名大系 「渋手村」の解説

渋手村
しぶてむら

[現在地名]真野町豊田とよた

北は田町たまち村、東は吉岡よしおか村、南は滝脇たきわき村に接する羽茂はもち郡最北端の村。集落は真野湾沿いに通る小木おぎ街道(現国道三五〇号)両側に並ぶ。嘉永元年(一八四八)豊田村と改名。街道東側の段丘上に岩野いわのの集落がある。北端の海辺こいうらとよばれ順徳帝の着岸地と伝える。古代の国府浦こうのうらの訛ったものとする説があったが、現在はまつさき(現畑野町)こう説が有力。

慶長五年(一六〇〇)に佐州渋手之内蔵谷村御検地帳(倉谷区有)が残るが、当地の村殿足立(阿達)氏の領地倉谷くらたににも及んだ名残であろうか。元禄七年(一六九四)の検地帳(豊田区有)では田四〇町四反余・畑一六町八反余。屋敷持は一三七筆で地字下町・上町・町・田町・西野・塩屋・大木戸・小坂・高野などにある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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