準貨幣(読み)じゅんかへい(その他表記)quasi-money

翻訳|quasi-money

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「準貨幣」の意味・わかりやすい解説

準貨幣
じゅんかへい
quasi-money

支払手段としての機能はもたないが,即時に確実に現金化できる点で貨幣と区別できない金融資産。準通貨,ニア・マネー near money(近似貨幣)ともいう。第2次世界大戦後の欧米先進諸国では,銀行以外の金融仲介機関の発達が著しく,銀行預金と類似の貨幣と代替的な金融資産(貯蓄性預金,信託,保険など)を多様に創設するにいたり,また国債(→公債)の多様な発行によって「国債をいだく経済」としての特色をもつにいたった。こうした金融資産の多様化は伝統的な金融政策を混乱させるおそれがあり,準貨幣の管理が注目され始めて,これに対応する新しい金融理論がジョン・G.ガーレイとエドワード・S.ショーによって構築された。現金通貨と預金通貨からなる狭義の貨幣を M1とすると,それに従来準貨幣と考えられていた定期性預金,譲渡性預金 CDを加えて広義の貨幣を M2+CDで表す場合が多い。日本における準貨幣としては,定期性預金,譲渡性預金,金融債,貸付信託,金銭信託,郵便貯金などがあげられる。

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