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準通貨(読み)ジュンツウカ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

準通貨
じゅんつうか
quasi-moneynear money

準貨幣、近似貨幣ともいわれる。準通貨の概念は、本来、貨幣としての機能を十全には果たせないが、貨幣に近い、あるいは準じた機能ならば果たしうるというものであったが、統計的、金融政策的には、支払手段に容易に転化しうる金融資産のことをいう。したがって、この容易度(流動性)をどの程度とみなすかによって具体的な金融資産の範囲も当然異なってくる。たとえば、定期性預金の場合、要求払預金のようにただちに支払手段として使用することはできないが、解約するだけで支払いや決済に用いることが可能で、その流動性はきわめて高く、現在の日本の統計では、政府・金融機関以外の民間部門(個人や法人)が保有する定期性預金を準通貨としている。このように一定の金融資産を準通貨として捕捉(ほそく)するようになったのは、インフレーションと密接な関係にあるマネーストック(マネーサプライ)の指標をより十全なものにしようというところにある。[齊藤 正]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の準通貨の言及

【銀行券】より

…しかし国債の大量発行の状態が長年にわたって続けられると,結局,銀行信用の拡大,通貨の過大供給となるおそれがある。 現在の発達した金融組織のなかで,貨幣ないし通貨としての機能は,銀行券・補助貨幣といった現金通貨のみならず,当座預金・普通預金などの預金通貨,さらに定期預金などの準通貨ももっている。これらは統計用語でマネー・サプライとよばれ,その範囲によってM1,M2,M3などの種類がある。…

【通貨】より

…したがって金融動向を考察するには,貨幣のみならず,それら貨幣性の高い金融資産をも考慮しなくてはならなくなった。これらのものを通貨に準ずるものという意味で準通貨と呼んでいる。しかし最近では貨幣概念のなかに預金通貨を当然入れるべきだとする考え方が一般的になってきているので,通貨という用語は金融分析ではしだいに使われることが少なくなってきている。…

【マネー・サプライ】より

…いずれの預金も期限の定めがなく,保有者の要求によって支払(決済)手段として機能するからである。これに対して,広義マネー・サプライとは,通貨の定義の中に期限付の定期性預金や貯蓄勘定などの準通貨quasi‐moneyまでも含めた場合である。この場合,通常は定期性預金のみを含めた広義マネー・サプライをM2,貯蓄勘定をも含めた広義マネー・サプライをM3と呼ぶ。…

※「準通貨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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