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貸付信託 かしつけしんたく

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

貸付信託
かしつけしんたく

貸付信託法(昭和27年法律195号)に基づいて創設された合同運用指定金銭信託の一種。「一個の信託約款に基づいて,受託者が多数の委託者との間に締結する信託契約により受け入れた金銭を,主として貸付又は手形割引の方法により,合同して運用する金銭信託であって,当該信託契約に係る受益権を受益証券によって表示するもの」と定義される。

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デジタル大辞泉の解説

かしつけ‐しんたく【貸付信託】

1個の信託約款に基づき、信託銀行が多数の委託者から信託契約によって受け入れた金銭を、主として貸し付けまたは手形割引の方法により、合同して運用する金銭信託で、その受益権を受益証券によって表示するもの。

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百科事典マイペディアの解説

貸付信託【かしつけしんたく】

貸付信託法(1952年)に基づく指定金銭信託の合同運用の特殊型。もともとは受託した金銭を電力,鉄鋼,海運などの緊要な産業に長期貸出しするために信託銀行にだけ認められた制度。
→関連項目金銭信託受益証券信託住友信託銀行[株]

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世界大百科事典 第2版の解説

かしつけしんたく【貸付信託】

1952年に公布施行された貸付信託法に基づく信託で,合同運用指定金銭信託の一種である。現在信託銀行行のみが取り扱っている。貸付信託制度はおもに,(1)電力,石炭などのエネルギー産業をはじめとする基幹産業に対する資金配分の必要性,(2)1949年のドッジ・ラインに伴う徴税攻勢を忌避した退蔵資金を吸収する必要性,(3)第2次大戦後経営不振に陥っていた信託銀行を救済し,信託制度の復興をはかる必要性,から生まれた。

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大辞林 第三版の解説

かしつけしんたく【貸付信託】

貸付信託法(1952年制定)に基づく信託制度。受託者たる信託銀行が多数の委託者から金銭を集め、主として貸付や手形割引の方法で企業に長期資金として供給し、そこから得られた利益を委託者に分配する制度。元金は信託銀行によって保証される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

貸付信託
かしつけしんたく

1952年(昭和27)6月14日公布・施行の貸付信託法によって制度化された合同運用指定金銭信託の一種。貸付信託の仕組みは、信託銀行(受託者)が、金銭を委託する者(委託者兼受益者)に受益証券を発行し、受託した金銭をおもに長期貸付または手形割引の方法により合同して運用し、それから得られる収益を受益証券の所有者に配当するものである。従来の合同運用指定金銭信託と異なる特徴は、(1)信託受益権を受益証券化し流通性を付与したこと(証券取引法を改正し有価証券として法認。証券取引法は2007年の改正法施行により金融商品取引法に改名)、(2)受託期間は2年と5年(当初は1年もあった)、受託金額は1万円(当初は5000円)の倍数、内閣総理大臣の承認を受けた信託約款の適用、というように契約を画一化することによって処理を容易にしたこと、(3)運用は法律の目的に添った融資対象への貸付または手形割引に限定したことにある。受益証券は無記名式が原則で、これは有価証券として流通可能なのであるが、現実には記名式を希望する委託者が圧倒的に多かったため、記名式にも受益証券発行後1年以上経過すれば受託者が買い取る道を開き、換金を容易にした。制度発足時には5年もの年9.5%の高利回りを掲げ、元本保証、換金性を備えた有利な金融商品として注目された。貸付信託は第二次世界大戦後の長期金融制度確立の一環をなすもので、民間から長期安定資金を吸収し、戦後の復興に必要な基幹産業へ長期資金設備資金を供給する役割を果たしたが、同時に、戦後弱体化していた信託銀行育成の見地から、信託銀行だけに認められ、戦後の金融界において信託銀行発展の原動力となった。なお、1971年4月の貸付信託法の改正により、貸出対象業種の制限は事実上撤廃され、有価証券への運用が認められることとなった。[麻島昭一]
『麻島昭一著『日本信託業立法史の研究』「第6章」(1980・金融財政事情研究会)』

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