溲瓶(読み)シュビン

デジタル大辞泉 「溲瓶」の意味・読み・例文・類語

しゅ‐びん【×溲瓶】

唐音》「しびん(溲瓶)」に同じ。
「寝室中に―を備えて」〈村田文夫・西洋聞見録〉

し‐びん【×溲瓶/尿瓶】

《「しゅびん」の音変化》病人老人が、寝たまま尿をするのに用いる器。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「溲瓶」の意味・読み・例文・類語

し‐びん【溲瓶・尿瓶】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 「しゅびん(溲瓶)」の変化した語。〔日葡辞書(1603‐04)〕
  3. ( をよく使うところから ) 小便の近いことをあざけっていう語。
    1. [初出の実例]「こいつア、とんだしびんじゃアねへか。さきっからたびたび出るが、わりゃア雪隠へ、とうもろこしのくひかけでもわすれて来たのか」(出典:洒落本・仕懸文庫(1791)四)

しゅ‐びん【溲瓶】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「しゅ」は「溲」の唐宋音で、小便の意。「びん」は「瓶」の唐宋音 ) 寝床近くなどに備えておき、小便をする時に使う容器小便壺。しびん。しゅうびん。しんびん。
    1. [初出の実例]「かろかろと寐たる所へひきよせて しゅひんの代にへうたんやする〈貞徳〉」(出典:俳諧・玉海集(1656)付句上)

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