演劇新潮(読み)えんげきしんちょう

改訂新版 世界大百科事典 「演劇新潮」の意味・わかりやすい解説

演劇新潮 (えんげきしんちょう)

演劇雑誌。(1)第1次 1924年1月~25年6月,全18冊。山本有三のち久米正雄編集,新潮社発行。(2)第2次 1926年4月~27年8月,全17冊。三宅周太郎編集,文芸春秋社発行。著名な劇作家劇評家15名を同人創刊。創作戯曲,劇評,時評,研究,海外演劇の紹介などで震災後劇壇新風を吹きこみ,演劇復興をうながし,岸田国士ら新進劇作家を登場させた意義は大きい。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「演劇新潮」の意味・わかりやすい解説

演劇新潮
えんげきしんちょう

演劇雑誌。1924年(大正13)1月創刊。24年度は山本有三、ついで久米正雄(くめまさお)の編集で、新潮社刊。歌舞伎(かぶき)や新劇評論、研究、第一次世界大戦後の海外演劇の紹介など内容は多岐にわたるが、巻頭久保田万太郎、菊池寛ら同人その他有力劇作家の書き下ろし戯曲を、それも1段組みで掲載しているのが特色で、文芸誌のカラーが濃い。翌年6月で休刊。劇評家の三宅(みやけ)周太郎が受け継いで、26年4月に文芸春秋社から復刊された。第一次よりも砕けた内容だが、これも続かず、翌年9月で廃刊となった。

[土岐迪子]

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