四字熟語を知る辞典の解説
[使用例] (夏目漱石が)この雅号を用い出したのは明治二十二年からの事で、言うまでもなく「枕流漱石」の故事から出ている。「流れに
[使用例] 昔の中国に「漱石枕流」なる成語がある。本来「石に枕し流れに口すすぐ」というべきを逆にしたのは、誤りを承知の上の負けおしみなのだ[渋沢秀雄*大いなる明治|1979]
[解説] このことばは、慣用句として使うよりも、故事の一部として紹介されることが多いようです。上の例文にも出てくる故事ですが、改めて説明します。中国の南北朝時代の「世説新語」や、唐代の「晋書」にある話です。
政治家の
ところが、友人の王武子にこの話をする時、誤って「漱石枕流」と言ってしまいました。「石に
夏目漱石の号も、ここから来ています。孫子荊の負けず嫌いの態度が、作家・漱石の気に入ったのでしょうか。
ちなみに、当て字で「さすが」を「流石」と書くのも、このうまい言い訳から来ていると言われます。
出典 四字熟語を知る辞典四字熟語を知る辞典について 情報