石に漱ぎ流れに枕す(読み)イシニクチススギナガレニマクラス

デジタル大辞泉 「石に漱ぎ流れに枕す」の意味・読み・例文・類語

いしくちすすながれにまくら

負け惜しみの強いことのたとえ。また、理屈をつけて言い逃れることのたとえ。しん孫楚そんそが「石に枕し流れに漱ぐ」というべきところを「石に漱ぎ流れに枕す」と誤り、「石に漱ぐ」とは歯を磨くこと、「流れに枕す」とは耳を洗うことだとこじつけたという、「晋書」孫楚伝の故事による。漱石枕流そうせきちんりゅう

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精選版 日本国語大辞典 「石に漱ぎ流れに枕す」の意味・読み・例文・類語

いし【石】 に 漱(くちすす)ぎ流(なが)れに枕(まくら)

  1. ( 中国、晉(しん)の孫楚(そんそ)が「石に枕し流れに漱ぐ」を「石に漱ぎ流れに枕す」と言い誤ったのを、「石に漱ぐ」は歯を磨くため、「流れに枕す」は耳を洗うためだとこじつけ弁解したという「晉書‐孫楚伝」の故事から ) 負け惜しみが強く、自分の誤りに、へ理屈をつけていいのがれることのたとえ。夏目漱石の号はこれに由来する。岩に漱ぐ。

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故事成語を知る辞典 「石に漱ぎ流れに枕す」の解説

石に漱ぎ流れに枕す

負け惜しみが強く、自分が間違えても、へ理屈をつけて言い逃れることのたとえ。

[由来] 「世説新語はい調ちょう」の次のような話から。三世紀の中国、西せいしん王朝の時代のこと。田舎で自然のままの暮らしをしたいと考えている、そんという人物がいました。彼は友人に、「石に枕し流れに漱ぐ(石を枕にして眠りにつき、目覚めたら川の流れで口を洗う)」ような生活をするつもりだ、告げようとしました。しかし、実際に口から出たのは、「石に漱ぎ流れに枕す」ということば。友人に言い間違いを指摘された彼は、「石に漱ぐ」のは歯を磨くため、「流れに枕す」るのは耳を洗うためだ、とへ理屈を言って、自分の間違いを認めなかったということです。

[解説] 文豪、夏目漱石の号は、自分は負けず嫌いだという意味を込めて、この故事から取ったものです。

〔異形〕そうせきちんりゅう

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ことわざを知る辞典 「石に漱ぎ流れに枕す」の解説

石に漱ぎ流れに枕す

負け惜しみが強く、自分の誤りに、へ理屈をつけていいのがれることのたとえ。

[解説] 中国、晋のそんが「石に枕し流れに漱ぐ」を「石に漱ぎ流れに枕す」と言い誤ったのを、「石に漱ぐ」は歯を磨くため、「流れに枕す」は耳を洗うためだとこじつけ弁解したという「晋書―孫楚伝」の故事によることば。夏目漱石の号はこれに由来します。

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