濡髪長五郎(読み)ヌレガミチョウゴロウ

デジタル大辞泉 「濡髪長五郎」の意味・読み・例文・類語

ぬれがみ‐ちょうごろう〔‐チヤウゴラウ〕【濡髪長五郎】

浄瑠璃双蝶々曲輪日記ふたつちょうちょうくるわにっき」の主人公一人大坂相撲の人気力士。義理ある人を助けるため侍を殺し、逃亡の果て、生母に一目逢おうと八幡親里に現れる。

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精選版 日本国語大辞典 「濡髪長五郎」の意味・読み・例文・類語

ぬれがみ‐ちょうごろう‥チャウゴラウ【濡髪長五郎】

  1. 浄瑠璃「双蝶蝶曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」の主人公である関取恩人息子を救うため、武士を殺して逃亡するが、最後に捕えられる。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「濡髪長五郎」の解説

濡髪長五郎 ぬれがみ-ちょうごろう

浄瑠璃(じょうるり)「双蝶々曲輪(ふたつちょうちょうくるわ)日記」の登場人物。
人気力士で,恩人の山崎与次兵衛の息子与五郎と遊女吾妻(あづま)の駆け落ちをたすけ,吾妻に執心する西国侍らを殺してつかまる。竹田出雲(いずも)らの合作。寛延2年(1749)大坂の竹本座初演。歌舞伎でも上演された。享保(きょうほう)のころ額(ひたい)に濡れ紙をあてて喧嘩(けんか)をした力士荒石長五郎がモデルとされる。

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世界大百科事典(旧版)内の濡髪長五郎の言及

【双蝶々曲輪日記】より

…《摂陽奇観》にある角力取の濡れ紙長五郎が,武士を殺害した罪で捕らわれた事件に拠っているらしい。角書に〈関取濡髪名取放駒〉とあり,〈長〉の字を名に持つ2人の力士,濡髪長五郎と放駒長吉を主人公としたので,《双蝶々》の名題がつけられた。1718年(享保3)正月大坂竹本座初演の近松門左衛門作《山崎与次兵衛寿の門松》の山崎与次兵衛の世界をかり,25年正月大坂豊竹座の《昔米万石通》(西沢一風,田中千柳合作)を粉本にした吾妻与次兵衛物の一作である。…

※「濡髪長五郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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