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濡髪長五郎 ヌレガミチョウゴロウ

デジタル大辞泉の解説

ぬれがみ‐ちょうごろう〔‐チヤウゴラウ〕【濡髪長五郎】

浄瑠璃双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)」の主人公の一人。大坂相撲の人気力士。義理ある人を助けるため侍を殺し、逃亡の果て、生母に一目逢おうと八幡の親里に現れる。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

濡髪長五郎 ぬれがみ-ちょうごろう

浄瑠璃(じょうるり)「双蝶々曲輪(ふたつちょうちょうくるわ)日記」の登場人物。
人気力士で,恩人の山崎与次兵衛の息子与五郎と遊女吾妻(あづま)の駆け落ちをたすけ,吾妻に執心する西国侍らを殺してつかまる。竹田出雲(いずも)らの合作。寛延2年(1749)大坂の竹本座初演。歌舞伎でも上演された。享保(きょうほう)のころ額(ひたい)に濡れ紙をあてて喧嘩(けんか)をした力士荒石長五郎がモデルとされる。

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朝日日本歴史人物事典の解説

濡髪長五郎

江戸時代の浄瑠璃の登場人物。モデルは享保年間(1716~36)の相撲取り。山城国八幡の浪人都倉与惣兵衛の子。生来相撲を好み,相撲仲間の親仁分だった八幡の荒石斧右衛門の養子となり荒石長五郎と名乗った。若さゆえの血気から喧嘩口論が絶えず,水に濡れた紙は刃物を通さぬところから,つねに濡れた紙を額にあてていたので,「ぬれがみ」の異名をとった。享保15~19(1730~34)年ごろ,難波裏で服部惣左衛門という侍と喧嘩におよび,これを殺して親里の八幡へ潜んだが,捕らえられて入牢した。浄瑠璃「双蝶々曲輪日記」(1749)はこの事件を脚色したものだが,濡髪は恩誼に報いるために心を砕く思慮深い人物として描かれている。

(児玉竜一)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について | 情報

大辞林 第三版の解説

ぬれがみちょうごろう【濡髪長五郎】

浄瑠璃「双蝶蝶曲輪日記ふたつちようちようくるわにつき」の主人公。侍を殺害した力士をモデルにしたという。

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世界大百科事典内の濡髪長五郎の言及

【双蝶々曲輪日記】より

…《摂陽奇観》にある角力取の濡れ紙長五郎が,武士を殺害した罪で捕らわれた事件に拠っているらしい。角書に〈関取濡髪名取放駒〉とあり,〈長〉の字を名に持つ2人の力士,濡髪長五郎と放駒長吉を主人公としたので,《双蝶々》の名題がつけられた。1718年(享保3)正月大坂竹本座初演の近松門左衛門作《山崎与次兵衛寿の門松》の山崎与次兵衛の世界をかり,25年正月大坂豊竹座の《昔米万石通》(西沢一風,田中千柳合作)を粉本にした吾妻与次兵衛物の一作である。…

※「濡髪長五郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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