関取(読み)せきとり

精選版 日本国語大辞典 「関取」の意味・読み・例文・類語

せき‐とり【関取】

〘名〙
相撲力士の最上位の者。大関
※俳諧・手挑灯(1745)中「相撲〈略〉関取、関脇小結
随筆・胆大小心録(1808)一三八「『兄(あに)々』といふて、関とりも関分も、小どもあしらいした事じゃ」
幕内および十両力士の敬称。力士社会では紋服を着ることができ、まげも大銀杏(おおいちょう)に結う。《季・秋》
読本・南総里見八犬伝(1814‐42)四「枢戸(くぐりど)(はた)と推ひらき関取在(を)る歟、と顔さし入るる」
③ 稲の栽培品種。実がやや細長く白米として白く光沢があり美味。伊勢国(三重県)の原産
※玉塵抄(1563)五一関吏せきとりなどぞ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「関取」の意味・読み・例文・類語

せき‐とり【関取】

もと大関異称。現在では幕内および十両力士の敬称。紋服を着ることができ、まげも大銀杏おおいちょうに結う。
[類語]力士相撲取りお相撲さん取的ふんどし担ぎ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「関取」の解説

関取

大相撲の力士は幕内(定員42人)、十両(同28人)を指す「関取」と、幕下以下三段目、序二段、序ノ口までの「力士養成員」の2種類に大別される。関取は資格者ともいわれて一人前の力士として扱われ、有給となる。羽織、袴の着用や、絹の締め込み、化粧まわし、大銀杏の結髪などが許される。部屋での生活でも付け人が付き、個室が与えられる。一方、力士養成員は若い者といわれ、修業中の身として原則は無給、大部屋での生活となる。ただし、相撲協会が定める大会の優勝者は、前相撲からではなく、幕下付け出しとして、15枚目格、または10枚目格からスタートする(学生相撲/アマチュア相撲)。

(根岸敦生 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「関取」の意味・わかりやすい解説

関取
せきとり

十両以上の力士のこと。幕下以下の付け人がつき,土俵入りに出場し,取りまわし,稽古まわし,さがりなども幕下以下とは違うものを用いる。さらに,大銀杏を結うことが許され,月給,褒賞金をもらえるようになる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「関取」の意味・わかりやすい解説

関取
せきとり

相撲(すもう)用語で、幕内および十両力士の敬称。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android