(読み)トウ

デジタル大辞泉 「濤」の意味・読み・例文・類語

とう【濤】[漢字項目]

[音]トウタウ)(漢) [訓]なみ
大きくうねる波。「濤声狂濤松濤怒濤波濤風濤
[補説]「涛」は異体字

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「濤」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] トウ(タウ)
[字訓] なみ・おおなみ

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 形声
声符は壽(寿)(じゆ)。壽に擣・(とう)の声がある。〔説文新附〕十一上に「大波なり」とあり、波うつ音のひびきがとどろくような大波をいう。漢以後に用例がみえる。

[訓義]
1. なみ、おおなみ。
2. なみだつ、なみのうつ音。
3. うしお、海の大波。
4. 米とぐ。

[古辞書の訓]
名義抄〕濤 ナミ・カハナミ・アハタツ・タタフ・フフム 〔立〕濤 ナギサ・タツ・オキアガル・ナミ・タネカス・ナツ・ワク・ミギハ 〔字鏡集〕濤 ナミ・オホナミ・ハタナミ・ハラフ・タツ・カハナミ・フフム・アハタツ・タタフ

[語系]
濤du、擣tuは声近く、強い力を加えてうねるもの、またその音を写した語と思われる。(潮)di(朝)tiも関係があり、朝夕の潮を潮汐という。潮とは朝うちよせる満潮の濤の意であろう。

[熟語]
濤水・濤声濤雪濤頭濤波濤湧濤雷濤瀬濤瀾濤滝
[下接語]
雲濤・海濤・観濤・帰濤・狂濤・驚濤・銀濤・鯨濤江濤・洪濤・秋濤・松濤・翠濤・層濤・怒濤・波濤・風濤・暮濤・望濤・奔濤・翻濤・揚濤・湧濤・瀾濤

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