無動寺明王堂(読み)むどうじみようおうどう

日本歴史地名大系 「無動寺明王堂」の解説

無動寺明王堂
むどうじみようおうどう

[現在地名]大津市坂本本町

無動寺谷(叡南・南山)本堂で、明王院・不動堂とも。この谷の歴史は円仁の弟子相応(建立大師、八三一―九一八)に始まる。「天台南山無動寺建立和尚伝」によれば、相応は年分度者として一二年籠山に入り、のち円仁から不動明王法ならびに護摩法などの伝授を受け、根本中堂の本尊薬師如来の示現に従い、この無動寺谷に草庵を構え苦修練行した。その後比良山の葛川かつらがわ(現大津市)参籠生身の不動明王を感得したことで貞観七年(八六五)叡南えなみに仏堂を建立、自作の不動明王を安置したと伝える。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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