日本歴史地名大系 「東塔無動寺谷」の解説 東塔無動寺谷とうとうむどうじだに 滋賀県:大津市北部地域延暦寺東塔無動寺谷根本中堂の南約一キロにあり、相応創建の明王(みようおう)堂を本堂とする北峰回峰の根本道場。叡山の最も南にあるので叡南(えなみ)・南山(なんざん)とも称される。本堂を中心に鐘楼・白山社・法曼(ほうまん)院(旧円満坊)・南山坊・護摩堂、宝珠(ほうしゆ)院(旧大樹坊)・大乗(だいじよう)院(旧三教院、のち一乗院)・玉照院(旧玉泉坊)・建立(こんりゆう)院・弁天堂などの堂舎僧坊が現存する。旧跡に一条天皇御願で正暦期(九九〇―九九五)草創の法華堂や、鹿島大明神影向の地とされ三十番神を祀る如法(によほう)堂、相応を安置した建立大師(こんりゆうだいし)堂(祖師堂)、尊海の住坊で日蓮就学の円頓(えんどん)坊などがあったが、いずれも現存しない。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by