無点(読み)むてん

精選版 日本国語大辞典 「無点」の意味・読み・例文・類語

む‐てん【無点】

〘名〙
漢文に、返り点や送りがなが付いていないこと。訓点が付けられていないこと。また、その漢文。〔文明本節用集(室町中)〕
浮世草子・好色二代男(1684)三「無点(ムテン)の大学を心静に読て」
詩歌俳諧文章などに添削評点が加えられていないこと。また、そのもの。
※古今連談集(1444‐48頃)上「定家の点有歌に為家の無点なるもあり」
得点がないこと。競技などで、無得点であること。零点。
④ (形動) 前後筋道の合わないこと。まったく理解できないこと。むちゃなこと。また、そのさま。無点法。
日葡辞書(1603‐04)「Mutenna(ムテンナ) ヒト

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デジタル大辞泉 「無点」の意味・読み・例文・類語

む‐てん【無点】

[名]
漢文で、訓点がついていないこと。また、その漢文。
詩・文章などに添削や評点が加えられていないこと。
得点がないこと。
[名・形動ナリ]筋道が通らず、わけのわからないこと。無茶なこと。また、そのさま。
「―ナコトヲ言ウ」〈日葡

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