無給医(読み)むきゅうい

共同通信ニュース用語解説 「無給医」の解説

無給医

大学病院などで実質的に労働実態があるのに、給料が支払われていない医師。大学病院では院生に加え、自己研さんや研究目的の医師が在籍し、その一環診療に携わる場合には給与を支払わない慣習が広く存在するとされる。生活費を稼ぐため、深夜休日に別の病院でアルバイト勤務を余儀なくされる人も多く、過重労働が懸念されている。過去に院生が過労死したケースも出ている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

知恵蔵mini 「無給医」の解説

無給医

主に大学病院で給与や福利厚生費支給を受けずに働く医師のこと。人件費に限りがあるという大学病院側の事情や、大学院生の臨床研修、若手・中堅医師の自己研鑽など、様々な理由により無給で働く医師が存在している。大学病院側の都合である場合、年功序列で無給ポストへの配属を決められるケースが多く、育児中や出産を控えた女性医師が対象になることも少なくないとされる。医師は継続的な研鑽が求められる職業であるとはいえ、労働の対価を支払わないことや、無給医の労働力なしでは成り立たない医療現場の実態を問題視する声もある。

(2018-10-30)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android