無量寺村(読み)むりようじむら

日本歴史地名大系 「無量寺村」の解説

無量寺村
むりようじむら

[現在地名]金沢市無量寺町・無量寺一―三丁目・みなと四丁目

畝田うねだ村の北に位置する。地名はかつて当地に所在した寺院の名に由来するという(加賀志徴)中世には臨川りんせん(現京都市右京区)大野おおの庄のうち。正中二年(一三二五)九月二四日の大野庄西条村等田数注文(天龍寺文書)に村名がみえ、地頭方に属したと推定され、総田数三二町四五代、定田二八町三反二五代(米四三三石六斗四合)、畠二反二〇代(大豆七斗二升)、銭二一貫八九三文と注進されている。延文元年(一三五六)七月二六日には「黒田・無量寺」両村が臨川寺に安堵され、同寺領に復している(「後光厳天皇綸旨」臨川寺文書)。南北朝期の一時期、当村および黒田くろだ村の一部は臨川寺の手を離れ、大原おおはら(現京都市左京区)の延暦寺別院領となった(「大原寺務領目録」久我家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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