精選版 日本国語大辞典 「照降町」の意味・読み・例文・類語 てりふり‐ちょう‥チャウ【照降町】 [ 1 ] ( 「てれふれちょう」とも ) 江戸日本橋にあった通りの称。現在の中央区日本橋小舟町一丁目・芳町二丁目・小網町付近。雪駄・下駄などの履物問屋と雨傘問屋とが軒を並べていたところから起こる。[ 2 ] 〘 名詞 〙 ( 下駄屋は晴天を喜び、傘屋は雨天を喜ぶ町というところから ) 笑う人の横に泣く人がいる状態のたとえ。[初出の実例]「嚊アが泣くに、おつなは笑ふの、こりゃア大笑ひだ。てめえ達が照降町(テリフリチャウ)を始めたで」(出典:歌舞伎・四天王楓江戸粧(1804)二番目) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「照降町」の解説 照降町てりふりちよう 東京都:中央区旧日本橋区地区照降町[現在地名]中央区日本橋小舟町(にほんばしこぶなちよう)・日本橋小網町(にほんばしこあみちよう)小舟町三丁目・堀江(ほりえ)町三丁目と小網町一丁目・堀江町四丁目とを南北に分ける東西の道で、伊勢町(いせちよう)堀の荒布(あらめ)橋から東堀留(ひがしほりどめ)川の親父(おやじ)橋へ抜ける通りの俗称。西の日本橋魚河岸や問屋の町々と東方の芝居町・元吉原(もとよしわら)・芳(よし)町方面とを行き来する通り。町名の由来は通り両側に軒並み傘・雪駄・下駄を売る商人が並んでいたことによる(江戸砂子)。本名は小網町横町・堀江町横町という(江戸志)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報