狐忠信(読み)きつねただのぶ

精選版 日本国語大辞典 「狐忠信」の意味・読み・例文・類語

きつねただのぶ【狐忠信】

浄瑠璃義経千本桜四段目通称。また、その登場人物静御前の持つ初音の鼓の皮となった親狐を慕って、その子狐が佐藤忠信に化け、最後正体をあらわして義経危難を救う。

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デジタル大辞泉 「狐忠信」の意味・読み・例文・類語

きつねただのぶ【狐忠信】

浄瑠璃義経千本桜」の登場人物。子狐の化身で、鼓の皮になった親を慕い佐藤忠信の姿になって現れ、その鼓を持つ静御前を守る。また、その狐が活躍する四段目きりの通称。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「狐忠信」の解説

狐忠信
(通称)
きつねただのぶ

歌舞伎・浄瑠璃の外題
元の外題
道行初音旅
初演
安永3.8(江戸市村座)

狐忠信
きつねただのぶ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治27.2(京都常磐座)

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世界大百科事典(旧版)内の狐忠信の言及

【義経千本桜】より

…しかし,構想の中心は義経にはなく,〈親兄の礼を重んずる者が平家の首の内,新中納言知盛,三位中将惟(維)盛,能登守教経,此三人の首は贋者。なぜ偽つて渡したぞ〉(初段)という川越太郎の言葉に示唆されているとおり,焦点は滅びゆく平家の3人の武将の運命に合わされており,それに,いがみの権太と狐忠信の挿話が絡む。なお,初演の際,狐忠信の人形に耳の動く仕掛けが考案され,また,その衣装の模様には,四段目の狐場を語った2世竹本政太夫の源氏車の紋が利用されたと伝えられている(《浄瑠璃譜》)。…

※「狐忠信」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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