猪木正道(読み)いのきまさみち

百科事典マイペディア 「猪木正道」の意味・わかりやすい解説

猪木正道【いのきまさみち】

政治学者。京都市生まれ。少年時代を三重県上野(現伊賀市)で過ごす。旧制第三高等学校をへて1937年東京帝国大学経済学部卒業。1949年京都大学法学部助教授,同教授。戦後マルクス主義,左派リベラリズム論調全盛論壇で,保守派の論客として反共産主義論陣を張り注目された。猪木の立脚点は,東大時代に教えを受けた河合栄治郎の自由主義に基づく反独裁論であったとされ,政治的には社会党右派から転じた西尾末広らの民主党を支持した。1970年防衛大学校校長。1971年京都大学名誉教授。主著に《ロシア革命》(1951年,世界思想社),《政治学新講》(1959年,有信堂),《独裁の政治思想》(1962年,創文社)など。文化功労者(2001年)。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「猪木正道」の解説

猪木正道 いのき-まさみち

1914-2012 昭和後期-平成時代の政治学者。
大正3年11月5日生まれ。東京帝大在学中,河合栄治郎らに経済学をまなび,三菱経済研究所にはいる。昭和24年京大教授。リベラリズムを基盤にマルクス主義を批判,民社党の理論的支柱となる。45年防衛大学校長。55年青山学院大教授。平成13年文化功労者。平成24年11月5日死去。98歳。京都出身。著作に「ロシア革命史」「独裁の政治思想」など。

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