百科事典マイペディア 「玄武岩質層」の意味・わかりやすい解説
玄武岩質層【げんぶがんしつそう】
→関連項目玄武岩|コンラッド不連続面|シアル
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地殻を構成する層のうち、P波(地震波)の速度が毎秒6.5~7キロメートル程度の層のこと。大陸や弧状列島地域では地殻のほぼ下半分がこれに相当し、その上面すなわち花崗岩質層(かこうがんしつそう)との境界は、発見したオーストリアの地震学者コンラッドV. Conradの名をとってコンラッド不連続面とよばれる。海洋地殻においては、全体の厚さの約4分の3を占めるもっとも重要な層である。玄武岩や斑糲(はんれい)岩など、いわゆる塩基性岩からなるとされており、ケイ素とマグネシウムに富むのでシマsimaとよぶこともある。地震波速度が似ていても、大陸地殻と海洋地殻の玄武岩質層は、形成された年代や過程が異なるまったく別のものであることは、注意すべきである。
[吉井敏尅]
…岩石中を伝わる地震波速度との比較から,大陸地殻上部は,花コウ岩的な酸性岩よりなると考えられ,花コウ岩質層と呼ばれる。一方,大陸地殻下部や海洋地殻は,斑レイ岩(玄武岩質の深成岩)的な塩基性岩よりなると考えられ,玄武岩質層と呼ばれる。海洋地殻については,蛇紋岩よりなるとの考えもある。…
※「玄武岩質層」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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