国指定史跡ガイド 「玉鳳院庭園」の解説
ぎょくほういんていえん【玉鳳院庭園】
京都府京都市右京区花園妙心寺町にある庭園。臨済宗妙心寺派の大本山、妙心寺の46ある塔頭(たっちゅう)のなかで最初に建立された寺院。玉鳳禅宮(ぜんきゅう)ともいい、花園法皇が建立した。表門を入ると正面が庫裏(くり)で、方丈(重要文化財)と妙心寺の開祖、関山慧玄(かんざんえげん)の遺骸(いがい)が葬られた開山堂(重要文化財)が渡り廊下で結ばれている。その渡り廊下の北と南に桃山時代初期の庭園が造られており、南庭と山岳の庭、風水泉の庭がある。南庭は一面に白砂が敷かれ、切り石の延べ段が幾何学模様をつくり、五葉松と黒松がアクセントになっている。山岳の庭は、開山堂の東に築山を築き、山岳風の石組みがなされている。風水泉の庭は、北側の庭で、枯れ滝、蓬莱石の石組み、飛び石が配され、その中に風水泉という井戸と棗(なつめ)形手水鉢(ちょうずばち)がある。1931年(昭和6)に国の名勝・史跡に指定された。JR山陰本線花園駅から徒歩約10分。