日本歴史地名大系 「王子遺跡」の解説 王子遺跡おうじいせき 鹿児島県:鹿屋市中名村王子遺跡[現在地名]鹿屋市王子町・下祓川町鹿屋市街地の北東約二キロ、笠野原(かさのはら)台地北西縁辺部に位置。標高七二メートル。弥生時代中期末から後期初頭にかけての大規模な集落遺跡で、昭和五六年(一九八一)から同五九年に発掘調査が行われた。検出された遺構は竪穴住居跡・掘立柱建物跡・土坑・溝状遺構などがある。竪穴住居跡は全部で二七軒が検出され、平面形態は方形・隅丸方形のものと、円形のものがある。方形・隅丸方形を呈する住居跡の主柱穴は二本が基本となっており、南側の壁際に土坑を有するものがほとんどである。ベッド状の張出し遺構を有するものもある。円形を呈する住居跡ではベッド状遺構を全周するもの、障壁の間にベッド状遺構を有するものなどがみられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by