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球ギャップ きゅうギャップsphere gap

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

球ギャップ
きゅうギャップ
sphere gap

空気中で同じ直径の2個の金属球を向い合せ,火花放電が開始するときの間隔から,加えた電圧をはかる装置。球間隙ともいう。平等な電場中における火花放電は高電圧の測定に利用できるが,平等電場をつくることが容易でない。理論的にはロゴウスキ電極と呼ばれる周辺部に丸みをもつ電極が最適ではあるが,製作が容易でないので,実際上はこれに代るものとして球ギャップが広く用いられている。

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世界大百科事典 第2版の解説

きゅうギャップ【球ギャップ sphere gap】

金属性の球形電極を向かい合わせた装置。球の直径φとギャップの長さdを定めると,ほぼ一定の電圧で放電する性質があるので,高電圧の測定用として広く用いられているほかに高電圧,大電流のスイッチなどに利用される。測定用としては,直径2cmから2mまで12種類が標準化されており,国際的に統一された放電開始電圧の表が用いられている。通常は一方の球電極を接地し,他方に電圧を加える。二つの球を床面に水平に配置する場合と垂直の場合がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

球ギャップ
きゅうぎゃっぷ
sphere gap

高電圧の測定に使用される一対の球電極(球状の電極)のギャップ(間隔)をいう。銅(あるいは黄銅)の二つの球電極間に電圧を印加するとき、球電極の直径、そのギャップの長さ、および相対空気密度(20℃、1気圧の標準状態を基準としたときの空気密度の比)を一定にすると放電を開始する電圧(火花電圧)は、ほぼ一定となる。この性質を利用して、測定したい電圧を球ギャップに加えて、放電(正確には火花放電)を開始するときのギャップの長さを測ると、火花電圧を知ることができる。測定にあたっては、電極表面に存在する微小な突起、水分、ちりなどを取り去り安定な火花放電を得るために、予備放電を最初に何回か行う。ギャップの長さは球の直径の0.05~0.4倍の範囲内で使用することが望ましい。誤差は3~5%程度を考えておく必要がある。球ギャップによる電圧測定は、直流電圧、交流電圧のほか、雷インパルス電圧や開閉インパルス電圧に対しても広く使用されている。なお、測定法の詳細については、国際電気標準規格(IEC規格。IEC=国際電気標準会議が定めた国際規格)に詳しく記載されている。[内田直之]

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世界大百科事典内の球ギャップの言及

【電気計測】より

…標準電圧発生器も検出器と併用し電位差計の代りに使用される。高電圧測定には二つの球の間の放電を利用する球ギャップ法,高圧コンデンサーを流れる電流を測定する方法がある。単相電力の測定には三電圧計法,三電流計法,三相電力の測定にはブロンデルの定理を応用した二電力計法が用いられる。…

※「球ギャップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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