理髪(読み)リハツ

精選版 日本国語大辞典 「理髪」の意味・読み・例文・類語

り‐はつ【理髪】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 髪をくしけずり整えること。髪の毛を切ったり結ったりして整えること。調髪。整髪。
    1. [初出の実例]「理髪具 末 額 鬘二流 簪 釵子 彫櫛二枚 本結 日蔭鬘」(出典:猪隈関白記‐正治元年(1199)一〇月一五日)
    2. 「浅草で理髪し、〈略〉中西でランチを食ひ」(出典:古川ロッパ日記‐昭和九年(1934)三月一九日)
    3. [その他の文献]〔晉書‐謝安伝〕
  3. 元服または裳着(もぎ)のとき、童髪(わらわがみ)から成人の髪に結うこと。男子は髻(もとどり)を作って結髪(ゆいがみ)とし、女子は末(すえ)・額(ひたい)を加えて髪上(かみあげ)をする。また、その役。〔西宮記(969頃)〕
  4. 僧侶が還俗して髪をたくわえること。
    1. [初出の実例]「義政将軍〈略〉御連枝浄土寺御門跡を還俗させ申されて、〈略〉理髪事夢々有まじき由御返事有ければ」(出典:応仁記(15C後)一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「理髪」の読み・字形・画数・意味

【理髪】りはつ

髪を整える。唐・孟郊〔長安羈旅行〕詩 十日に一たび髮を理(をさ)め (くしけづ)る塵を飛ばす 三旬に九たび飮し 唯だ

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世界大百科事典(旧版)内の理髪の言及

【元服】より

…そのため以前よりも見ばえがすることを意味する〈上げ優(まさ)り〉,その反対の〈上げ劣(おと)り〉〈元服劣り〉などという語まで生まれた。 天皇元服の場合は加冠,理髪,能冠の三役がある。中でも加冠は最も重要で,冠者(かざ)(元服する者)の髪を冠の中に引き入れるところから〈引入(ひきいれ)〉ともいう。…

※「理髪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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