瓦林城跡(読み)かわらばやしじようあと

日本歴史地名大系 「瓦林城跡」の解説

瓦林城跡
かわらばやしじようあと

[現在地名]西宮市日野

瓦林の地にあったとされ、通説では日野ひの神社周辺が城跡といわれる(武庫郡誌・西宮市史)境内には「瓦林城址」碑が建ち、瓦林政頼(河原林政頼)の墓と伝える五輪塔がある。また近辺にはかつて城の前・城の東という小字があった。しかし根拠となっている堀跡が最近の洪水で自然に形成されたものともいわれ、南西方の極楽寺周辺を城跡とする説もあるなど所在については明確でない点が多い。

建武五年(一三三八)六月日の貴志義氏軍忠状案(余田文書)によると、赤松氏の武将貴志義氏は同年四月一三日より「瓦林城郭」に立籠って「役所警固」にあたったが、五月二四日・二五日に香下かした(現三田市)丹生たんじよう(現神戸市北区)両城から襲来した南朝方の軍勢と城外で戦っている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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