生心(読み)ナマゴコロ

デジタル大辞泉 「生心」の意味・読み・例文・類語

なま‐ごころ【生心】

なまはんかな風流心。
「昔、―ある女ありけり」〈伊勢・一八〉
好色な心。
「兄一万は―、顔を赤めてさしうつぶき」〈浄・根元曽我〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「生心」の意味・読み・例文・類語

なま‐ごころ【生心】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「なま」は接頭語 )
  2. なまはんかな気持中途はんぱな風流心。未熟な心得。
    1. [初出の実例]「むかし、なま心ある女ありけり」(出典:伊勢物語(10C前)一八)
    2. 「世間にはかへぬ命なるべき事になま心にて独ぐちぐちと胸にかためてとかず」(出典:浮世草子・男色大鑑(1687)六)
  3. 色好みな心。好き心。色気色情春情
    1. [初出の実例]「兄一万はなま心、顔を赤めてさしうつぶき」(出典:浄瑠璃・根元曾我(1698頃)三)

いき‐ごころ【生心】

  1. 〘 名詞 〙 生きているという実感。生きているような気持。生きたここち。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「生心」の読み・字形・画数・意味

【生心】せいしん

異心

字通「生」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android