産業災害(読み)さんぎょうさいがい(英語表記)industrial accident

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「産業災害」の意味・わかりやすい解説

産業災害
さんぎょうさいがい
industrial accident

広義労働災害同義。国際労働機関 ILOの定義では「労働者が,物体物質,または他人と接触したこととか,種々の物体や作業条件の影響により,または労働者の動作によって,健康障害を生じた事件」とされている。この定義では,職業病も含む広範囲のものをさしており,日本でも,労働基準法,労働者災害保険法ではこの見解をとっているが,一般には,職業病を除くものとして用いることが多い。後者の労働災害のおもな原因は,交通事故,土砂崩壊,爆発墜落で,年間約 7000人が死亡し,8日以上の休業は 30万~40万人に及んでいる。産業災害は基本的に防止可能であり,労働安全衛生法では,衛生とともに安全の管理に関して,安全管理組織,安全管理者,作業主任者,危険防止措置などを規定している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android