田口善国(読み)タグチ ヨシクニ

20世紀日本人名事典 「田口善国」の解説

田口 善国
タグチ ヨシクニ

昭和・平成期の漆芸家 東京芸術大学名誉教授。



生年
大正12(1923)年3月1日

没年
平成10(1998)年11月28日

出生地
東京都港区麻布本村町

本名
田口 善次郎(タグチ ゼンジロウ)

学歴〔年〕
高輪中卒

主な受賞名〔年〕
日本伝統工芸展文部大臣賞〔昭和43年〕,紫綬褒章〔昭和60年〕,MOA岡田茂吉賞(優秀賞 第1回)〔昭和63年〕

経歴
松田権六師事して漆芸技術を修得し、さらに日本画を奥村土牛古美術を吉野富雄に学ぶ。昭和21年日展初入選。25年から2年間東京芸術大学で文様図案を研究。36年より日本伝統工芸展に出品、37年日本伝統工芸会正会員となり、斬新な意匠造形の作品を制作し、受賞を重ねる。一方漆工史を学び、日光東照宮拝殿、中尊寺金色堂復元に参加。平成元年人間国宝に認定された。代表作に「野原蒔絵小箱」「水鏡蒔絵水指」など。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「田口善国」の解説

田口善国 たぐち-よしくに

1923-1998 昭和-平成時代の漆芸家。
大正12年3月1日生まれ。松田権六(ごんろく)に師事,奥村土牛に日本画をまなぶ。昭和36年から日本伝統工芸展で活躍,研切蒔絵(とぎきりまきえ)の技法で知られ,日光東照宮拝殿や中尊寺金色堂など国宝の保存修理にもたずさわった。57年東京芸大教授。平成元年人間国宝。平成10年11月28日死去。75歳。東京出身。本名は善次郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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