田所屋敷(読み)たどころやしき

日本歴史地名大系 「田所屋敷」の解説

田所屋敷
たどころやしき

[現在地名]府中町石井城一丁目

平安末期から鎌倉時代にかけて有力在庁官人として勢力のあった田所氏の屋敷で、現在も子孫が居住している。この地は国庁こくちようとよばれ(「芸藩通志」所載絵図)安芸国府跡と推定される方四町の地のほぼ中央にあたる。

田所氏は佐伯郡一帯に勢力のあった古代豪族佐伯氏の一流で三善を名乗り、寛治五年(一〇九一)までに田所惣大判官代・田所執事・大帳所惣大判官代などの国衙の重職を世襲するほどの勢力をもっていた(同年四月八日付三善信職譲状「芸藩通志」所収田所文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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