朝日日本歴史人物事典 「田村清顕」の解説
田村清顕
生年:生年不詳
戦国時代の武将。隆顕の子,母は伊達稙宗の娘。室は相馬顕胤の娘。田村氏は坂上田村麻呂の後裔で奥州田村庄(福島県田村郡)を代々領して田村氏を名乗ったという。元亀2(1571)年ごろ家督を継ぎ三春城主となり,各々姻戚関係のある伊達,相馬両氏の対立の調停役を務めた。このころ,隣境の二階堂,白河とこれと結ぶ蘆名,石川,佐竹諸氏の勢力にはさまれて苦境にあった。そこで天正7(1579)年娘の愛姫を米沢の伊達政宗に入嫁させ,伊達氏との盟約関係を強化し,二階堂,蘆名両氏と抗争を展開。三春の福聚寺に葬る。
(伊藤清郎)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報