田鶴浜村(読み)たつるはまむら

日本歴史地名大系 「田鶴浜村」の解説

田鶴浜村
たつるはまむら

[現在地名]田鶴浜町田鶴浜・上野うわのおか

能登半島中央部をほぼ北流する二宮にのみや川の下流域左岸にあり、七尾西湾に北面する。村の南西には山岳信仰の霊峰赤蔵あかくら(一七九メートル)がある。内浦街道田鶴浜往来の交わる交通の要衝。大永六年(一五二六)一〇月書写の気多社年貢米銭納帳(気多神社文書)に田鶴浜とみえ、地内の亀源きげん寺が三七八文、神主・大宰両人が二九二文を毎年負担していた。天文二二年(一五五三)一二月一〇日、先に能登から出奔していた遊佐続光らの牢人衆が河内国の畠山被官の支援を得て能登に進攻した際、七尾城下から四里ほど離れた田鶴浜に陣を取ったが、二七日大槻おおづきの合戦で反乱軍が大敗したため、翌二八日続光は田鶴浜の陣を引払い、加賀方面に向けて遁走した(「畠山氏年寄衆連署書状写」雑録追加)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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