由良の門(読み)ユラノト

デジタル大辞泉 「由良の門」の意味・読み・例文・類語

ゆら‐の‐と【由良の門】

紀淡海峡。特に、兵庫県洲本市由良の付近をいう。[歌枕
「―を渡る舟人かぢを絶えゆくへも知らぬ恋の道かな」〈新古今・恋一〉
京都府北部の由良川河口西岸は宮津市由良。[歌枕]
[補説]の歌は、の由良川の河口とする説もある。

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精選版 日本国語大辞典 「由良の門」の意味・読み・例文・類語

ゆら【由良】 の 門(と)

  1. [ 一 ] 紀淡海峡のこと。特に由良瀬戸をいう。歌枕。
    1. [初出の実例]「由良能斗(ユラノト)門中(となか)海石(いくり)に 振れ立つ 漬(なづ)の木の さやさや」(出典古事記(712)下・歌謡)
  2. [ 二 ] 京都府宮津市の由良川の河口。歌枕。
    1. [初出の実例]「ゆらのとを渡る舟人かぢを絶え行へも知らぬ恋の道かな」(出典:曾丹集(11C初か))

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