町所(読み)チョウドコロ

デジタル大辞泉 「町所」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐どころ〔チヤウ‐〕【町所】

《「ちょうところ」とも》
自分の住んでいる町名番地
町年寄の詰めている所。会所
「―へも断りなく人の留守に踏ん込み」〈浄・博多小女郎

まち‐どころ【町所】

ちょうどころ(町所)」に同じ。
「―の知れた野郎なら、すりでも連れて来なさい」〈浮・世間猿〉

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精選版 日本国語大辞典 「町所」の意味・読み・例文・類語

ちょう‐どころチャウ‥【町所】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ちょうところ」とも )
  2. 自分の住んでいる町名や番地。
    1. [初出の実例]「奉加帳に町所をあらはさずとも心ざしすべし」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)五)
  3. 町年寄(まちどしより)の詰めている事務所。会所。
    1. [初出の実例]「一もん衆町所迄たのんで、くらぐらにふうをつけ」(出典:浄瑠璃・淀鯉出世滝徳(1709頃)上)

まち‐どころ【町所】

  1. 〘 名詞 〙
  2. その人の住んでいる、またはその建物などのある、町名や番地。ちょうどころ。
    1. [初出の実例]「町所の知れた野郎なら、賊(すり)でも連れて来なさい客にすべい」(出典浮世草子諸道聴耳世間猿(1766)二)
  3. 町年寄が詰めて会議をし、町内の公用雑務を執り行なう事務所。ちょうどころ。

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