発心門王子跡
ほつしんもんおうじあと
[現在地名]本宮町三越
猪ノ鼻王子の北東にあった王子。熊野九十九王子の一つで猪ノ鼻王子と伏拝王子の間に位置した。本地は大白衣(寺門伝記補録)、あるいは大白身菩薩(「熊野縁起写」仁和寺蔵)といわれる。現在樹叢の中に「王子神社遺址」の石碑が建ち、背後の平地にある南無房堂跡とともに県指定史跡。
〈大和・紀伊寺院神社大事典〉
〔発心門〕
熊野の聖域の入口に建てられた門で、「中右記」天仁二年(一一〇九)一〇月二五日条に、亥之鼻から発心門に入ったことがみえ、発心門は楼門ではなく「先於其前祓、是大鳥居也、参詣之人必入此門之中、遥見遣、心甚恐」と記すように大きな鳥居であった。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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