発心門(読み)ほっしんもん

精選版 日本国語大辞典 「発心門」の意味・読み・例文・類語

ほっしん‐もん【発心門】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 曼荼羅なかの四門の一つ。東門のこと。東・南・西・北の四門を発心・修行などの四段階にあて、東方をその第一段階、発心に擬していう。また転じて、葬場の四門のうち東の門。
    1. [初出の実例]「高き所にのぼては、発心門とぞ観じける」(出典:平家物語(13C前)二)
  2. [ 2 ] 熊野参詣沿道九十九王子のうち、本宮に最も近いものをいう。五体王子の一つ。極楽の東門に擬せられた。発心門王子。
    1. [初出の実例]「熊野にまうでて侍ける時、発心門の王子にてよみ侍ける」(出典:千載和歌集(1187)神祇・一二六八・詞書)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android