発生工学(読み)はっせいこうがく(その他表記)development engineering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「発生工学」の意味・わかりやすい解説

発生工学
はっせいこうがく
development engineering

主として哺乳動物の初期胚 (着床以前の胚) に対して行う実験操作。遺伝子工学 (→遺伝工学 ) が遺伝子レベルの,また細胞工学が細胞レベルの操作であるのに対して,発生工学は動物個体の操作に相当する。その目的は (1) 動物の発生および分化に伴う諸現象の解明,(2) ヒト疾患モデル動物の作出による遺伝子病 (→遺伝病 ) ,などの発症過程の研究および予防・治療法の開発,(3) 実験動物家畜の改良,(4) 動物個体を利用した有用物質の生産,などである。技法には,核移植受精卵への DNA (→デオキシリボ核酸 ) の注入キメラ動物の作成,初期胚分割による一卵性多仔の生産などがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む