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白鵬の昇進問題 はくほうのしょうしんもんだい

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知恵蔵の解説

白鵬の昇進問題

白鵬(はくほう)が2006年に入ってからの4場所で13勝、13勝、14勝、13勝と安定した成績を残しながら、名古屋場所後の横綱昇進を見送られた。横綱昇進の条件のようにいわれる「2場所連続優勝、またはそれに準ずる成績」というのは日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会の内規で、協会側の規約には条件を定めたものはない。協会側としてはあくまでも「品格、力量が抜群」かどうかを問う。白鵬の場合は新大関だった夏場所で優勝し、名古屋場所では優勝した朝青龍の14勝につぐ13勝を挙げた。この13勝を「準ずる成績」と見ることもできた。しかし、中盤戦までに2敗を喫して早々と優勝争いから脱落したことが、相撲協会で番付編成を担当する審判部内の印象を悪くした。横綱は常に優勝争いに加わっているのが使命、というのが見送りの理由で、白鵬の名古屋場所は物足りない内容、と映った。角界では「大関の勝ち越しは10勝、横綱の勝ち越しは12勝」といわれる。それぞれの役目、立場を考えると最低でもその勝ち星は欲しいということだ。1場所15日制が定着した1949年夏場所以降、2場所連続して13勝以上挙げ、白星数を27勝以上としながら大関に据え置かれたのは、栃錦、旭富士、貴乃花(元横綱)に続いて4例目。過去3力士はいずれも後に横綱に昇進している。朝青龍と並び立つ看板力士の待望論は相撲協会内部でも強い。早くから朝青龍に「俺を追い越すのは白鵬しかいない」と名指しされていた逸材である。故障さえなければ最高位を極めるのも難しいことではない。

(根岸敦生 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
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