デジタル大辞泉 「直と」の意味・読み・例文・類語 ひた‐と【▽直と/▽頓と】 [副]1 じかに。ぴったりと。「―背後につく」2 とつぜん。にわかに。「風が―やむ」3 ひたすら。いちずに。「―見つめる」 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「直と」の意味・読み・例文・類語 ひた‐と【直と・頓と】 〘 副詞 〙① 隔てるものがなく、直接に接するさまを表わす語。じかに。直接。ぴたりと。[初出の実例]「ひたと抱付(いだきつき)て」(出典:今昔物語集(1120頃か)二七)「高く称へし念仏の。声諸共にひたと合せし手の」(出典:団団珍聞‐五二五号(1886))② もっぱらそのことに集中するさま、その状態であるさまを表わす語。ひたすら。いちずに。はなはだしく。[初出の実例]「自帰依仏と云もひたと仏をたのむ心ぞ」(出典:史記抄(1477)一二)「直(ヒタ)と其ばかりを思窮めてゐる胸の中には」(出典:多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)③ 突然その状態になるさまを表わす語。にわかに。はっと。[初出の実例]「こがらしやひたとつまづく戻り馬」(出典:俳諧・蕪村句集(1784)冬) じき‐とヂキ‥【直と】 〘 副詞 〙 時をあまりおかずに物事が行なわれるさま。すぐに。じきに。じき。[初出の実例]「お臥りなすっても、余りお悶き遊ばすので、直(ヂキ)と踏み脱いでお仕舞いなさるじゃありませんか」(出典:良人の自白(1904‐06)〈木下尚江〉続)「直きと御全快なさるでせう」(出典:あきらめ(1911)〈田村俊子〉二二) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例