幾何平均ともいう。n個の正数x1,x2,……,xnがあるとき,これらの数の積のn乗根をx1,x2,……,xnの相乗平均という。相乗平均は変動率などを平均するのに適している。例えば,元金がAで,第1年目,第2年目,……,第n年目の年利率がそれぞれr1,r2,……,rnであるとき,平均年利率をrとすると,どちらの方法でもn年後の元利合計が同じであるから,A(1+r1)(1+r2)……(1+rn)=A(1+r)nとなり,元金の変動率 1+rは 1+r1,1+r2,……,1+rnの相乗平均である。また平均年利率rは,である。n個の正数x1,x2,……,xnの相乗平均は,これらの数の相加平均(x1+x2+……+xn)/nより大きくない。二つの平均が等しくなるのはx1=x2=……=xnとなる場合だけである。
執筆者:野本 久夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
n個の正数a1,a2,……,anに対して、これらn個の数の積のn乗根
をa1,a2,……,anの相乗平均または幾何平均という。相乗平均はai(i=1,2,……,n)がすべて正数のときに限って定義されるものであることに注意しなければならない。相乗平均は物価指数などの指数や所得分布の代表値として用いられる。
a1,a2,……,anが正数のとき、これらの相加平均、相乗平均、調和平均をそれぞれA、G、Hで表すと
H≦G≦A
が成り立つ。ここでH=Gであればa1=a2=……=anであり、G=Aであればa1=a2=……=anである。また、正数ai(1≦i≦n)の相乗平均をGとするとlogGはlogaiの相加平均になっている。
[古屋 茂]
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…確率変数Xの平均(期待値)E(X)は(4)の形で数学的に定義される。 n個の正の実数x1,x2,……,xnに対して,を相乗平均,を調和平均という。とすると,となっている。…
※「相乗平均」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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