デジタル大辞泉
「小さい」の意味・読み・例文・類語
ちさ・い【▽小さい】
[形][文]ちさ・し[ク]「ちいさい」の音変化。
「つい其時の言葉迄―・い胸に刻み付けて置いた」〈漱石・彼岸過迄〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ちいさ・いちひさい【小】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]ちひさ・し 〘 形容詞ク活用 〙 体積・容積・面積・程度・度合などが、比較的に小である。 - ① 空間を占める体積・容積・面積・身長などが小である。小形である。
- [初出の実例]「ちひさき童をさきに立てて」(出典:伊勢物語(10C前)六九)
- 「なにもなにも、ちひさきものはみなうつくし」(出典:枕草子(10C終)一五一)
- ② 年齢が少ない。成熟していない。幼い。
- [初出の実例]「
小児 知比佐伊人也」(出典:新撰字鏡(898‐901頃)) - 「稚(チヒサ)いをりから善く外へ出て」(出典:あらくれ(1915)〈徳田秋声〉一)
- ③ 音量が比較的に小である。音、声などが低い。
- [初出の実例]「音勢もとよりはちいさくなりたれども」(出典:順徳院御琵琶合(1220))
- 「小さく叫んだ」(出典:風立ちぬ(1936‐38)〈堀辰雄〉風立ちぬ)
- ④ 抽象的なものごとについて、その程度、度合、価値などが比較的に小である。
- (イ) 事柄の価値や重要性が乏しい。些細である。
- [初出の実例]「詔して賞罰支度(まつりことおきて)、事巨(おほきなる)と細(チヒサキ)と無く、並に皇太子に付(ゆた)にたまふ」(出典:日本書紀(720)雄略二三年七月(前田本訓))
- 「Chijsai(チイサイ) アヤマリヲ ヤメネバ、ノチニワ ヲウキナ アヤマリト ナル」(出典:天草版金句集(1593))
- (ロ) 行動や動作、つくりなどについて、その規模が小である。また、人物、気持などが卑小である。度量が狭い。
- [初出の実例]「ちいさい気からいへば一畳づり程になりて身の置所なし」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)一)
- 「江波は、〈略〉寛大な微笑をたたへて、小さく頭を下げた」(出典:若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上)
- (ハ) 卑下した状態にある。身を縮める思いでいる。また、つつましやかである。→ちいさくなる。
- [初出の実例]「新吉は物をも云はず小さくかたまって坐り」(出典:真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉八八)
- (ニ) 単位が下である。こまかい。
- [初出の実例]「ちひさき金を二つばかり」(出典:人情本・春色恵の花(1836)二)
- (ホ) 数量や程度がわずかである。
- [初出の実例]「貧富の差も小さく」(出典:彼の歩んだ道(1965)〈末川博〉四)
小さいの派生語
ちいさ‐げ- 〘 形容動詞ナリ活用 〙
小さいの派生語
ちいさ‐さ- 〘 名詞 〙
ちさ・い【小】
- 〘 形容詞口語形活用 〙
[ 文語形 ]ちさ・し 〘 形容詞ク活用 〙 「ちいさい(小)」の変化した語。- [初出の実例]「ちさき家」(出典:経信母集(11C中か))
- 「こんこん小山のお月さま、ついたち二日はまだ小(チ)さい」(出典:童謡・こんこん小山の(1921)〈北原白秋〉)
ちっさ・い【小】
- 〘 形容詞口語形活用 〙 「ちいさい(小)」の変化した語。
- [初出の実例]「はいらする・をどりのいろにちッさい子」(出典:雑俳・西国船(1702))
- 「お内儀さんも御健勝(おまめ)か、小児(チッサイ)のも出来てか」(出典:十三夜(1895)〈樋口一葉〉下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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