相沼内村(読み)あいぬまないむら

日本歴史地名大系 「相沼内村」の解説

相沼内村
あいぬまないむら

[現在地名]爾志にし熊石町字相沼あいぬま・字泉岱いずみたい・字折戸おりと・字館平たてひら

近世から明治三五年(一九〇二)までの村。泊川とまりかわ村の南に位置し、西は日本海に面する。南は蚊柱かばしら(現乙部町)。南部を相沼内川が西流し日本海に注ぐ。「地名考并里程記」に「相沼内 夷語アイノマナイ」とみえ、「アイノヲマナイの略語」で、「蝦夷の住む沢」の意味だとし、「此所長夷の子孫、私領の節、正月二日松前罷出、領主江年礼賀し候事、古例なる由。是は昔時、ヨイチ場所よりシマコマキ辺迄の蝦夷人蜂起せし時、領主江随身仕る訳を以てなす由」とある。「津軽一統志」によるとシャクシャインの戦の際、松前藩は松前左衛門・蠣崎次郎左衛門らと雑兵五〇〇人ほどで「あい沼・熊石・関内」の三ヵ所を守備させた。「あいぬま内」とも記され、「川有、狄おとなトヒシヽ、家四十軒」とある。元禄郷帳に「あいの間内村」とみえる。享保十二年所附に「相の間内村」とそのうちに「館の下、ごつこ澗、大澗」がみえる。天保郷帳には相沼内村とみえる。「松前随商録」に「此所川有(中略)川ハチホロカイ言、蝦夷へ被下置。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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