朝日日本歴史人物事典 「真名井純一」の解説
真名井純一
生年:文政12(1829)
明治時代の蚕糸改良家。丹後国与佐郡岩滝村(京都府与佐郡)の生糸縮緬を商う富豪小室家(屋号山家屋)に生まれる。名は利七。万延1(1860)年,米沢(山形県)の製糸の方法を視察,女工をつれて帰郷,翌年伝習所を開設して百数十名の女工を養成。蚕種,桑園の改良にも尽力した。明治3(1870)年,徳島藩に招かれ,真名井純一と改名し養蚕製糸の技術指導に当たる。9年,在来の座繰製糸器にケンネル式抱合装置を取り付けた真名井座繰を創案,簡単な装置で能率を高めた。さらにのち,京都府雇の技師に転じて府下の養蚕製糸技術の向上のために活躍。<参考文献>郡是製糸株式会社調査課編『三丹地方蚕業郷土史』
(葉山禎作)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報