20世紀日本人名事典 「真壁仁」の解説
真壁 仁
マカベ ジン
昭和期の詩人,評論家 元・山形県国民教育研究所所長;元・「地下水」主宰。
- 生年
- 明治40(1907)年3月15日
- 没年
- 昭和59(1984)年1月11日
- 出生地
- 山形県山形市
- 本名
- 真壁 仁兵衛
- 主な受賞名〔年〕
- 斎藤茂吉文化賞〔昭和38年〕,毎日出版文化賞(第36回)〔昭和57年〕「みちのく山河行」
- 経歴
- 高等小学卒後、農業につく。高村光太郎に師事し、昭和7年処女詩集「街の百姓」を上梓。戦前、生活綴方事件で検挙される。農民文学懇話会「地下水」主宰。山形に定住し、東北の風土、農民生活に根ざした作品が多く、ほかの詩集に「青猪の歌」「日本の湿った風土について」「氷の花」「冬の鹿」「紅花幻想」「みちのく山河行」などがあり、評論に「弾道下のくらし」「詩の中にめざめる日本」「黒川能」「斎藤茂吉の風土」「吉田一穂論」「修羅の渚 宮沢賢治拾遺」などがある。また、山形県国民教育研究所長を長年つとめるなど教育面でも活躍した。その方面の著書に「野の教育論」「野の文化論」(全5巻)がある。野の思想家と呼ばれ、没後、真壁仁野の文化賞が創設された。平成12年東北芸術工科大学東北文化研究センターより雑誌「真壁仁研究」が創刊される。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報