真珠院(読み)しんじゆいん

日本歴史地名大系 「真珠院」の解説

真珠院
しんじゆいん

[現在地名]清水市梅ヶ谷

うめ東部の山裾にある。鳳凰山と号し、曹洞宗本尊釈迦如来。今川範国が開いた真言宗国光寺が前身といい、国光寺開創には次のような伝承がある。貞治四年(一三六五)範国が狩に出たところ、大石に坐して一心不乱に修行する僧に出会い、範国はその僧に施政教示を受け、国内安定の基礎を固めた。範国は数年後に僧に再会し、このとき建立したのが国光寺という。同寺はその後衰退したが、長禄三年(一四五九)今川義忠の代に再興、中興開基は今川彦四郎で、洞慶とうけい(現静岡市)から賢窓常俊を請して開山とし、鳳凰山真珠院と号し、このとき曹洞宗に改宗したという(寺伝)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報