瞳孔の後天異常(読み)どうこうのこうてんいじょう(その他表記)Acquired anomaly of the pupil

六訂版 家庭医学大全科 「瞳孔の後天異常」の解説

瞳孔の後天異常
どうこうのこうてんいじょう
Acquired anomaly of the pupil
(眼の病気)

 瞳孔虹彩(こうさい)茶目)の中央にある円形(あな)です。瞳孔は瞳孔括約筋(かつやくきん)縮瞳(しゅくどう):瞳孔を縮める)と瞳孔散大筋散瞳(さんどう):瞳孔を広げる)のはたらきによって大きさが決まります。暗所では散瞳し、明所では縮瞳することで、眼の中に入る光の量を調節しています。また近くを見る時も縮瞳しピントが合いやすくします(輻湊(ふくそう)といいます)。瞳孔括約筋は副交感神経に、瞳孔散大筋は交感神経にと、いずれも自律神経によって、瞳孔の大きさ(瞳孔径)は両眼同等にコントロールされています。

 瞳孔が円形でない、左右の瞳孔の大きさが違う(瞳孔不同)、光が当たっても縮瞳しない(対光反応がない)など、は瞳孔の異常です。

 瞳孔不同には、ホルネル症候群瞳孔緊張症、動眼神経麻痺(まひ)外傷・手術侵襲(しんしゅう)・点眼薬の影響などがあります。

田口 朗


出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

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