輻湊(読み)フクソウ

デジタル大辞泉 「輻湊」の意味・読み・例文・類語

ふく‐そう【××湊/××輳】

[名](スル)《車のこしきに集まる意》四方から寄り集まること。物事がひとところに集中すること。「雑務が―する」
荷船小舟の―する川口から」〈荷風牡丹の客〉
congestion》電話やインターネットなどの回線において、多数の利用者が特定の時間帯に集中することにより処理可能な容量を超え、不具合が生じたり機能が停止したりすること。

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精選版 日本国語大辞典 「輻湊」の意味・読み・例文・類語

ふく‐そう【輻湊・輻輳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動タリ ) ( 「輻」は車の輻(や)、「湊」「輳」はともにあつまる意 ) 車の輻(や)が轂(こしき)に集まるように、四方から寄り集まること。物が一所にこみあうこと。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「於是道俗輻輳、闐城溢郭」(出典:南天竺波羅門僧正碑并序‐神護景雲四年(770)四月二一日)
    2. 「駅舎の大なる、鉄軌の輻輳せる、乗車荷車雑踏せること」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一)
    3. [その他の文献]〔戦国策‐魏策〕

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普及版 字通 「輻湊」の読み・字形・画数・意味

【輻湊】ふくそう

集まる。〔戦国策、魏一〕魏は地、方千里に至らず、~地四侯四し、條輻湊す。名山大川の阻ること無く、~馬馳せ人趨り、むを待たずして至る。

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