朝日日本歴史人物事典 「瞻西」の解説
瞻西
生年:生年不詳
平安後期の雲居寺の僧。瞻西聖人と呼ばれた。もと比叡山延暦寺の僧で,東山に雲居寺を造った。特に説法が達者で,また年来から道心を発して様々な仏事を成した。弥勒信仰を説き,雲居寺内に八丈の弥勒仏を造り,東山の野の面には,100丈の弥勒像を造ったという。また雲居寺極楽堂では極楽浄土百日行道や,阿弥陀仏の来迎引接を模擬的に行う法会である迎講を行い,貴族の藤原宗忠などをはじめとして,天下の道俗男女が貴賤なく帰依した。
(勝浦令子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報