石垣イチゴ(読み)いしがきいちご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「石垣イチゴ」の意味・わかりやすい解説

石垣イチゴ
いしがきいちご

南斜面に石垣を築き、石の余熱を利用して早出し栽培を行うイチゴ。静岡県久能山(くのうざん)のものが有名で、1907年(明治40)東京市場初出荷の歴史をもつ。現在はコンクリートブロックを用い、ビニルトンネルを組み合わせているものが多い。

[星川清親]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

事典 日本の地域ブランド・名産品 「石垣イチゴ」の解説

石垣いちご[果樹類]
いしがきいちご

東海地方、静岡県の地域ブランド。
静岡市で生産されている。久能の石垣いちごは、1902(明治35)年、久能山東照宮宮司が、アメリカ領事館の知人からもらったいちご苗を栽培したのが始まりという。有度山の南斜面は日のあたりが良くて気温も高く、年間を通して気候が温暖。ビニールハウスのなかで、章姫・久能早生などの品種がつくられている。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

世界大百科事典(旧版)内の石垣イチゴの言及

【静岡[市]】より

…また市内には県内各地から集められた荒茶の再製工場が多い。ミカンは有度(うど)丘陵,賤機山など中部山沿いで栽培され,果物,野菜は海岸部を中心に施設園芸が伸びており,清水市に至る有度丘陵南斜面の久能地区の石垣イチゴは観光農業としても有名。水産業は遠洋漁業の根拠地,用宗(もちむね)港が中心をなす。…

※「石垣イチゴ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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