久能山東照宮(読み)くのうざんとうしょうぐう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

久能山東照宮
くのうざんとうしょうぐう

静岡県中部静岡市にある徳川家康をまつる神社。旧別格官幣社。相殿に豊臣秀吉織田信長をまつる。久能山には推古時代に久能忠仁が補陀落山久能寺を創建したと伝えられ,山上が要害のため武田信玄が寺院を移転させ城を築き,武田氏の滅亡後は徳川氏の支配するところとなった。元和2(1616)年家康が死去すると遺言により遺体は久能山の山上に葬られ,城は廃止された。2代将軍徳川秀忠の命により,紀伊宰将頼将が総奉行となり社殿が築造された。初め東照社と呼んだが,正保2(1645)年宮号が許され,以後東照宮と称される。現存する創建当初の社殿は,総漆塗り,極彩色の権現造で,桃山時代の技法を受け継ぐ江戸初期の代表的な建築として,2010年に国宝に指定された。また,楼門,神厩,鼓楼,神楽殿,神庫,唐門,社殿の背後の神廟など多くの建造物が国の重要文化財。境内には宝物類を納める博物館があり,家康の遺品,歴代将軍や諸大名の寄贈の品が収蔵され,なかでも秀忠寄進の備前真恒作の太刀は国宝に指定され,家康着用の具足,胴丸,太刀は国の重要文化財に指定されている。

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百科事典マイペディアの解説

久能山東照宮【くのうざんとうしょうぐう】

静岡市の久能山に鎮座。旧別格官幣社。徳川家康をまつる。1616年家康が駿府で没し,正一位東照大権現の称号を贈られて,直ちにこの地に葬られ,翌年社殿が営まれたが,家康の遺体は日光東照宮に改葬された。例祭4月17日,10月17日。13棟の社殿など重要文化財が多数ある。
→関連項目東照宮

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デジタル大辞泉プラスの解説

久能山東照宮

静岡県静岡市にある神社。1617年創祀。祭神は徳川家康公、豊臣秀吉公、織田信長公。徳川家康の遺骸が埋葬される。本殿、石の間、拝殿は国宝に指定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

久能山東照宮
くのうざんとうしょうぐう

静岡市駿河(するが)区根古屋(ねごや)の久能山に鎮座。祭神は徳川家康、相殿(あいどの)に豊臣(とよとみ)秀吉、織田信長を祀(まつ)る。1616年(元和2)家康が駿府(すんぷ)城で没すると、遺命によってこの地に神祭にて葬られ、のち日光に改葬された。翌17年社殿を竣工(しゅんこう)し、初めは東照社とよんだが、1645年(正保2)宮号が宣下され東照宮と称した。朝廷の崇敬厚く、東照大権現(だいごんげん)の神号を賜る。旧別格官幣社。現在の権現造の社殿(国宝)は創建当時のもので、総漆塗、細部の彫刻などに極彩色を施し、桃山時代の技法をも取り入れた江戸初期の代表的建造物である。家康の遺品類、徳川歴代将軍や諸大名寄進の武具など数多くの国宝、重要文化財の宝物を所蔵する。例祭は4月17日。[森安 仁]

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