石山源氏(読み)いしやまげんじ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石山源氏」の意味・わかりやすい解説

石山源氏
いしやまげんじ

山田流箏曲の曲名。奥歌曲。千代田検校作曲。能の『源氏供養』を原拠とし,上下2曲に分れる。上は,安居院の高僧法印が石山寺観世音に参詣しようとしたところ,紫式部の霊である里女に呼びとめられ,女の求めに応じて光源氏を供養するという内容。下は,『源氏物語』の巻名を読込んだ供養の願文から始り,最後に紫式部は観世音の化身であったと締めくくる。上では,三弦は三下りから本調子,三下りに戻る。箏は雲井調子。下では,三弦は低二上りから三下り。箏は半岩戸調子 (夕鐘調子ともいう) から雲井調子。上下を別々に演奏するのが通常であるが,続けて演奏する場合には,上の最後の部分を変え,下の前弾きを合の手とする。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む